花や女性のイラストを得意とするグラフィックデザイナー/イラストレーターの大島悠さん。優しさのなかにどこか強さを感じるタッチが特徴的で、女性ファッション誌のイラストや個展の開催、SNSなど幅広い分野で活躍されています。
COHARUのパッケージイラストを手掛けていただいた大島さんに、普段から大切にされていることや創作活動でのこだわりについてお話を伺いました。
商品パッケージのイラストを描かせてもらうのはCOHARUが初めてだったんです。
私が描いたイラストを街中のドラッグストアやバラエティーショップで見たときは感動しました。友だちから「見たよ!」と連絡をもらったり、写真を送ってくれたりもして。たくさんの反響をいただけて嬉しかったですね。
そうだったんですね!見つけていただいてありがとうございます。とってもうれしいです。SNSも頑張っていてよかったです。
なりたい自分だったり、憧れている女の子だったり、理想の姿を描いています。
美容師さんのSNSで見つけた可愛いヘアスタイルを参考にしていて、自分もこの髪型やりたいなとか、おでこ出てるの可愛いなと思ったものをイラストにすることが多いです。
そうですね。産毛やおくれ毛がちょっとあるだけですごく可愛くなったりします。実際の女の子がそうであるように、絵も変わってくるので、髪の毛にはこだわっています。
女の子の儚くてしなやかな雰囲気が好きなんですが、弱い女の子にはしたくなくて。
しっかりと芯がある子にしたいので、目線を逸らさないように描いていますね。イラストを見た人が女の子と目が合うといいますか、目に目がいくことを意識しています。横顔の子や目を閉じている子ももちろん描きますが、正面を向いているイラストは「目線」にこだわります。
チークで頬が赤らんでいたり、女の子によってブルベ・イエベっぽさは意識することもありますが、ぱっと見はほとんど一緒です。肌色って、色が決まってなくて人によって違うので、イラストを見て想像してもらいたくて肌にはあまり印象的な色をつけてないです。ただ、日焼けした子とかも可愛いなと思っていて、いろいろな肌の色のイラストにもチャレンジしたいですね。
使わなくなったコスメを回収してクレヨンをつくっている方とイベントを開催しました。クレヨンをプレゼントして、私のイラストで塗り絵をしてもらうイベントでした。
クレヨンがコスメからできているので、色がピンク、ピンク、ピンクなんです(笑)。
そのなかでも、濃いピンクや赤っぽいピンク、紫っぽいピンクなどそれぞれ個性があってとっても可愛いんです。素敵な取り組みだなと思って、私も使わなくなったコスメをお渡ししました。
ミュシャの作品がすごく好きで、学生時代から影響を受けています。髪の毛の感じとか布の感じがきれいで。イラストレーターなど同業同種の方は、「仲間」という意識が強いので、憧れとは少し違いますね。
いろいろな作家さんの好きな作品や自分の作品も飾ります。あとはお花の絵を描くことが多いので、お花とか植物も結構飾りますね。お花はこの花描きたいなと思ったときにお花屋さんへ行って、お迎えしたい子が見つかれば購入します。
「好き」は仕事でも大切にしています。
イラストを描くときも「好き」とか「いいな」が連鎖して、毎日ハッピーになってくれたらなという思いで描いています。今はSNSでイラストをたくさん見られるので、私のイラストに目を留めてくれた人が「可愛い」「なんか好きかも」と思ってくれたらうれしいですね。
見てくれた人が目を奪われて、心がドキッとしてくれたらいいなと思います。
何か実体験があったというよりは、私が感情で生きているっていうのがあるかもしれないですね。それもあって、全部イラストに出ちゃうので、自分がハッピーじゃないときに描く女の子は全然可愛くならなくて。ハッピーなときに描く女の子はやっぱり幸せそうなんです。そういうときは画面越しにその子を見て私も自然と笑っています。
美容健康系が大好きで、ピラティスなどいろいろ試しています。
メイク、ヘアセット、あと洋服も好きですね。プライベートではもちろんですが、自宅での仕事でもメイクやヘアセットをして、洋服まで着替えます。気分が良いときは髪を巻くことも。気分が良いと作業スピードがアップするので、身支度はしっかりします。イラストの女の子たちもハッピーでいてほしいなと思うので、作業中の自分もきれいで健康でありたいですね。
あります、あります!脱出方法は自分でもよく分かってないので、描き続けます。分析とかは苦手なので、とにかく数を打ちますね(笑)。
一度描くのをやめて、また描きはじめられなくなるのが一番怖いので、やめないようにしています。描くことをやめてしまったイラストレーターさんを見かけるとやっぱり寂しい気持ちがあって・・・できる限り続けてほしいなと思う部分もあるので、「私は辞めないぞ!」と背中を見せる意味でも描き続けています。
2022年は展示ができなかったので、今年は展示会をしたいですね。
作品上ずっとデジタルなので、アナログにした展示をしたいなとぼんやり考えています。スマホ画面で見る小さなサイズよりも、大きいサイズのイラストを見てもらえるとうれしいですね。そういった意味では、2023年7月に開催されたCOHARUイラスト展で、私のイラストを展示いただけたのは大変光栄でした。ありがとうございました!